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2012年09月18日
2012年9月議会の一般質問全文

 今日の質問の議事録を記します。なお、これは原稿ベースで、速報版です。実際の議事録は若干異なることをお含み置きください。正規は後に発行される議事録に拠ります。
 本会議のインターネット配信が行われています。録画配信は平日5日後から視聴することができます。 http://www.gikai-web.com/dvl-wakayama-c/

《質問》

 民主クラブの山本忠相です。議長のお許しを頂きましたので、質問をさせていただきます。今回は人権施策と文化財保護の二題を取り上げさせていただきます。
 まずは、人権施策についてです。
 平成23年11月11日、愛知県警は、同県警の暴力団担当捜査員を含む7人分の戸籍謄本や住民票の写しを不正に取得したとして、東京にある「プライム総合法務事務所」の経営者やGという探偵会社の代表、司法書士、元弁護士など5人を偽造有印私文書行使や戸籍法違反、住民基本台帳法違反の疑いで逮捕しました。
 そもそもの発端は、愛知県警暴力団担当捜査班の車両が相次いで盗まれたり、捜査員の自宅周辺を不審者が徘徊したり、不審な電話が掛かってきたりしていたため、捜査を進めたところ、プライム社やG探偵会社と暴力団関連企業との間に資金のつながりがあることが分かり、結果今回の犯罪が明らかになったそうです。
 しかし、問題はこれだけに留まらず、全国に波及しました。プライム社や探偵会社は、今回逮捕された司法書士の名義で取得した「職務上請求書」を平成20年11月以降約2万枚偽造し、偽造請求書を使って戸籍情報など1万件以上を全国各地の役所から不正に取得していたことが明らかになりました。
 「職務上請求書」とは何かということですが、本来戸籍謄本や住民票の写しなどは、本人とその家族以外は取ることが出来ません。八士業という「士」の文字がついた8つの国家資格を持った方々、具体的には、弁護士、公認会計士、司法書士、行政書士、弁理士、税理士、社会保険労務士、土地家屋調査士であれば、依頼者から相談を受けた場合に当事者やその他の関係者、家族について戸籍謄本等で確認する必要があり、依頼者本人の手を煩わせることなく必要書類を取得するために用意されたものです。
 それぞれの業の全国組織、例えば日本行政書士会連合会や全日本税理士会連合会等が独自で作成した「戸籍謄本及び住民票の写し等職務上請求書」を使用しますが、これは各都道府県連合会に送った枚数や通し番号を管理し、都道府県連合会は支部や支部に所属する個々の会員に対しても同様に管理を行っているそうです。
 今回の事件は、本人やその家族の申請でなくとも戸籍謄本等を取得できる「職務上請求書」を偽造して、全国で大量の戸籍情報を不正取得していたことですが、本質はそこではありません。プライム社とG探偵会社がなぜ1万件以上もの戸籍情報を取得していたか。それはG探偵会社が全国各地の探偵事務所や調査会社から依頼を受け、戸籍情報の不正取得を繰り返していた疑いのあることが分かっており、G探偵会社から情報を入手するルートが業界内に確立していたようです。依頼を受けたプライム社は戸籍情報を不正取得し、G探偵会社に1件5千円から1万5千円で売り渡していたようです。
 しかし、今回のような事件は今に始まったものではありません。調べるだけ調べてみましたが、平成17年4月には神戸市と宝塚市、大阪市の行政書士3人が「職務上請求書」を悪用し、興信所の身元調査などに絡んで第三者の戸籍謄本や住民票約4千件を取得、見返りに報酬を受け取っていたことが明らかになっています。
 同年7月には愛知県の元行政書士が、23都道府県で91件の住民票の写しを不正取得し、信用調査会社に横流ししたことが明らかになっています。
 平成18年5月には大阪府の行政書士が、他人の戸籍謄本を不正に入手したとして、業務停止処分を受けています。
 本市も関わる事件としては、平成19年三重県の行政書士が511件の戸籍謄本などを不正取得した事件があります。先の事件同様、調査会社が背後にあることが明らかになっています。
 そこでお尋ねします。平成19年に不正取得が発覚した当時の本市における対応を時系列に明らかにして下さい。また、プライム事件についても、その発生を認知して以降、本市における対応について明らかにして下さい。

 次に文化財の保護についてお伺いします。
 「お台場」とか「台場」と聞くと、多くの方が東京のお台場を思い浮かべられるかと思いますが、私達の和歌山市にも台場、正確には台場跡が存在します。雑賀崎にある番所庭園の北側にある、地元住民からは「トンガの鼻」と呼ばれる岬に雑賀崎台場跡、通称カゴバ台場があります。
 幕末、鎖国下の日本に外国船が押し寄せてきました。特に文化5年1808年長崎港にイギリス軍艦が侵入したフェートン号事件以降、幕府は態度を硬化させ、文政8年1825年異国船打払令を発して、沿岸に接近する外国船は見つけ次第砲撃して追い返し、上陸外国人については逮捕を命じるようになります。
 徳川御三家の一つである紀州藩は国家要諦のひとつであり、また紀伊水道は諸国交通の要衝でありました。安政元年1854年以降、紀州藩は加太から下津町大崎までの和歌山近海を7つの地区に分けて、それぞれを7人の家臣に管理させ、持ち場の要所に台場を築かせたと言われています。元番所台場、現在の番所庭園もその一つですが、カゴバ台場についてはその築造時期はよく分かっていないものの、おそらく同時期であろう事は想像に難くありません。
 このトンガの鼻カゴバ台場は、平成10年に専門家の協力の下、その存在を再確認されて以降、地元住民有志が中心となってボランティアで草刈りや道の整備を行って来られました。平成14年12月には、活動に参加されている方々を中心に会員数42名で「トンガの鼻自然クラブ」を発足させ、これまで行ってきた遺跡の維持保存活動に加え、見学していただく方の助けになる案内板の設置など、その活動の幅を広げてこられました。
 我々議員に直接関係あるところでは、平成22年4月18日に森林環境保全促進和歌山市議会議員連盟から、市民が散策できる環境整備を目的に、トンガの鼻とそこから海側に下りた通称ナカヤマの浜広場に植樹するための苗木を贈呈させていただいております。
 さて、このように地元住民を中心に、大切にされているトンガの鼻カゴバ台場ですが、平成17年2月の定例会本会議において、市長は「早い時期に買収し・・・保全整備に努めてまいります」とのご答弁をされています。以降、今日までの状況について、お示し下さい。
 以上で第1問といたします。

《上島市民環境局長 答弁》

 平成19年8月に三重県より行政書士による不正請求があり、住民基本台帳法に基づく過料通知を行ったとの通知がありました。同年9月に本市にかかる請求について資料提供を求める照会文書を送付しました。同年10月に三重県より回答文書が届き、直ちに対応の協議を開始し、10月末に対策本部を設置し、同年12月に、被請求者本人への告知文書を発送しました。
 次に、プライム事件につきましては、平成23年11月に和歌山地方法務局と和歌山県から、司法書士事行政書士の職務上請求書を偽造した不正請求があったとの通知がありました。その後12月に、不正な取得がおこなわれた期間及び偽造された請求書番号について、該当する請求書が存在しないかという、県からの照会があり調査したところ、8件の請求があったことが判明しました。その後、県を通じて情報を収集し、現在、被請求者本人への告知に向けて準備を行っているところです。

《原教育局長 答弁》

 通称「カゴバ台場」こと「雑賀崎台場跡」は、農林水産省の所有であり、管理者である県農林水産総務課が、現在、農地法に定められた売払いの手続きを進めているところです。
 「カゴバ台場」は、平成19年に文化振興課が実施した発掘調査の結果により、22年4月に和歌山県指定文化財に指定されています。

《再質問》

 それぞれご答弁いただきましたので、再質問させていただきます。まずは人権施策についてです。
 三重県の行政書士による不正取得の場合、平成19年8月13日に三重県から当該行政書士に対する過料処分の通知文書を受理。同23日には和歌山地方法務局から事件についての文書を受理。9月11日三重県に対して本市に対象者がいるかどうかの照会文書を送付。10月1日に三重県から回答文書が届きます。その後、和歌山市戸籍謄本等不正入手・身元調査事件対策本部が設置され、対応を協議。不正取得された本人に不正取得されたことを通知したのが同年12月中旬。この間4か月です。
 プライム事件の場合、平成23年11月に関係者が逮捕され、同時に法務局と県から不正取得があった旨の通知が来た。本年3月22日には探偵会社の代表に懲役2年6ヶ月の実刑判決が、翌23日には司法書士に罰金刑の判決、5月18日にはプライム社の経営者に懲役3年の判決が出ています。
 ご答弁にありましたが、平成23年11月に和歌山地方法務局と県から、職務上請求書を偽造した不正請求があったとの通知が来た。不正取得が行われた期間と偽造された請求書番号について県から照会があり、調査したところ8件該当することが分かった。なのに今日、まだそのご本人には不正取得されたことが通知されていない。
 2つの事件の経緯は全く違うとはいえ、不正取得されたのは事実であり、当局はそのこともすでに認知していらっしゃいました。にもかかわらず、今日まで当事者に告知すらされていないのはなぜでしょうか。三重県の事件に対応したという前例のあることなので、もう少し早く対応できたのではなかったか、対応すべきではなかったでしょうか。当局の見解を求めます。
 次に今後、同様の事件が起きた場合に、不正取得されたことを本人に知らせる制度を導入する必要があると思いますが、どのようにお考えですか。お聞かせ下さい。

 次に文化財の保護についてです。
 ご答弁にもありましたが、市当局の皆さんにも色々とご尽力いただいて、平成22年4月に和歌山県から指定文化財(史跡)の指定を受けることができました。これで内外にその重要性を示すことができたのではないかと思います。しかし、その指定からもまもなく2年6か月が経ちますが、市長がおっしゃった早い時期の買収は実現しておりません。今後の見通しについてお考えをお聞かせ下さい。
 また、せっかくのこのような歴史的に重要な遺構を、我々から次代へと受け継いでいかなければならないのではないでしょうか。そのためには保存や整備は欠かせないものであります。
 保存と整備、そして継承していくための準備が必要であると考えますが、当局の見解をお伺いして第2問といたします。

《大橋市長 答弁》

 本人通知制度については、事前に登録された方につきまして、住民票の写し等が代理人や第三者に交付されたことを早期に本人へ通知することで、事実関係を究明するきっかけにもなること、制度を導入することを広報することで、不正請求に対する抑止力も期待できることから、住民の権利保護のため、年度内にも導入できるよう取組んでいきます。

《上島市民環境局長 答弁》

 平成19年の場合は、同年8月に三重県より通知があった時点で事実が解明されており、それをもとに対応することができました。プライム事件の場合は、平成23年11月に和歌山地方法務局と和歌山県から不正請求があったとの通知があり、12月に和歌山県から不正が疑われる請求書についての照会がありました。
 その後は県を通じて情報を収集し事件の経緯を確認してきました。議員ご指輪のとおり、平成24年5月に裁判の結果もほぼ確定していますが9月にはすべて確定しましたので、本人告知に向けて早急に取組んでいきます。

《原教育局長 答弁》

 「カゴバ台場」は、戦後、農地として国が買上げをおこなったものであり、買受の優先権は、旧所有者の承継人、地方公共団体の順となります。
 教育委員会といたしましては、承継人の方からの買受申込みがなければ、平成26年度中を目処に買収を行うとともに、保存整備に向けて、有識者による検討委員会を立ち上げ、以前より保存整備にご尽力いただいている地元の方々にも参加をお願いし、ご意見をいただければと考えております。

《再々質問》

 それぞれご答弁いただきましたので、3問目に入らせていただきます。まずは人権施策についてです。
 上島局長のご答弁にもありましたが、8月23日に名古屋高裁で探偵会社社長の控訴審判決が言い渡され、1審判決を支持、弁護側控訴を棄却しました。9月上旬には判決が確定したと聞き及んでいます。これで関連する全ての事件の判決が確定したそうです。
 2問目でも指摘しましたが、今回プライム事件の対応について、もう少し早く対応できたのではなかったか、対応すべきではなかったのかと思うのです。
 例えば、東京都荒川区では、不正取得が行われた場合、被害者に対して事実告知等の迅速な対応をとるための事務取扱要領を平成22年4月に定めています。これは三重県の事件の後、プライム事件の前です。
 具体的には、
 ①国(東京法務局)又は東京都(総務局)からの不正取得の通知又は照会があった場合
 ②新聞等報道機関において不正取得に関する報道があり、国又は東京都に照会し不正取得の事実が確認できた場合
 ③裁判所の判決で不正取得の事実が確定した場合
のいずれかで不正取得があったことを確認した場合、
 ①被害者本人に親展扱いの文書で、不正請求があったことを告知します。
 ②戸籍法等の規定に違反したものとして、警察に刑事告発します。
 ③不正請求した者が所属する資格者団体に改善報告を求めます。
とホームページに分かりやすく書かれています。
 市長からは、本人通知制度を年度内に導入できるよう取り組む、とのご答弁を頂きました。実は本県においてすでに、橋本市・湯浅町・広川町・有田川町が事前登録型の本人通知制度を導入しています。私は県都和歌山市が、他の市町村の範となるべく先駆者先駆市の役割を担わなければならないのではないかと考えます。
 「知らぬが仏」という言葉もありますが、事これに関しては知らないでもいいというものではありません。誰にどこでどう使われているか分からないという気持ち悪さ、知らない間に被害を被っているかもしれないという恐怖。これらを和らげる、また被害者に心づもりをさせることが一日でも早い方がいいのは、言うまでもありません。
 本人通知制度導入の決意を述べて頂きましたので、お言葉通り実施していただきますようお願いします。

 次に文化財の保護についてです。
 相手のあることなので確定ではありませんが、承継人からの買受申し込みがなければ、平成26年度中には市で買受けしていただけるというご答弁をいただきました。承継人からのお返事があった後には、速やかに対応していただくよう求めます。
 また、どのように保存していくかについては、検討委員会を立ち上げて計画を練っていただけるようですが、その中では「どのようにするか」も重要ですが、「誰が行うか」も重要であると思います。地元住民や先程ご紹介した「トンガの鼻自然クラブ」といった実際に活動してらっしゃる方々と協働して進めていただきたい。
 そして、このような和歌山の歴史を物語る遺構は地域の宝でもあり、和歌山市民全員の宝でもあり、日本国の宝でもあります。大切な宝をもっと積極的に守っていただきたいということを付け加えさせていただきます。
 もう一点、所管が教育委員会ということで、学校教育の中で和歌山の歴史を、子ども達にしっかりと教え伝えていただきたいのです。
 先日、ニュース和歌山で車駕之古址古墳の記事を拝見しました。実は記事を拝見するまで、和歌山市の古墳から全国で唯一の金の勾玉が出土していたことを知りませんでした。私は福岡市志賀島で見つかった金印に匹敵する発見ではないかと思っています。
 私が和歌山市のことについて学んだときに使っていた副読本があるのを思い出して、教育研究所でお借りしてきました。『わたしたちの和歌山市』という名前です。久しぶりに読み返してみて思ったのですが、和歌山の成り立ちや歴史についてあまり詳しく書かれていません。
 車駕之古址古墳で金の勾玉が出土したのが平成2年1990年で私が12才の年ですから、間に合わないのは無理もありませんが、今の子ども達には車駕之古址古墳やカゴバ台場の話も含めて、教材の中に取り入れていただき、和歌山の歴史を教えていただけないでしょうか。これはお願いです。
 以上で私の一般質問を終わります。

 
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