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2007年06月 アーカイブ

2007年06月08日

岩國代議士とのツーショット

 久しぶりに東京に来ています。明日、こちらで在京和歌山県人会の総会があり、それに出席するためです。
 その前に今日東京入りして、国会の議員会館のうち、民主党の先生方のお部屋に当選のご報告をするため、訪問させていただきました。
 選挙前、お願いに上がっていましたので、お礼とご報告を兼ねての訪問です。秘書時代に可愛がって下さった先輩秘書や同僚秘書の皆さんも喜んで下さいました。
 中でも一番喜んでくれているのはやはり、師である岩國哲人代議士です。今までで初めて代議士とツーショット写真を撮らせていただきました。改まって写真を撮って見ると、恥ずかしいような気がしなくもありません。
 皆様もご存知の通り、選挙戦2日目に和歌山へお出でいただき、個人演説会でお話いただきました。また秋口にでもお出でいただいて、講演会を開きたいとお話しました。日程が決まりましたら、お知らせします。

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2007年06月09日

在京和歌山県人会総会

 今日は在京和歌山県人会の総会に出席しました。
 東京へ出てきて、回りに和歌山県人がいなかったとき、同郷の方と時間を共にしたいと思い、参加させていただきました。入会に際し、同じ民主党の平野博文代議士に紹介人になっていただきました。平野先生はかつらぎ町のご出身です。
 今年は総会に先立ち、海南ご出身である小野田寛郎さんのご講演が予定されていました。しかし残念ながら、前日に風邪をお召しになり、小野田さんがお書きになったメッセージを奥様が代読され、引き続きご講演されました。
 その後の総会も滞りなく終わり、懇親会となりました。県選出の国会議員の皆さんもいらっしゃり、仁坂知事は最後まで参加されていました。また知事はご挨拶の中で、「昨年までは東京にいたのに、参加していなかった。今年からは毎年参加します!」と宣言されました。
 愛称「ぼうず」こと田中太山さんの書のパフォーマンスも見せていただきました。同じテーブルの方を含め、たくさんの方とお話をして、3時間あっという間に過ぎました。
 県の東京学生寮に入っている方を除けば、会員の中ではかなり若い方で、参加者の中では一番若かったと思います。
 例年と同じく、梅干や梅関連製品、県出身の企業さんのご協力を得て、たくさんのお土産をいただきました。ありがとうございました。

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2007年06月13日

グリーンピア南紀の視察

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 今、年金の納付記録が社会保険庁によって迷子にされ、連日マスコミ等で「消えた年金」問題と報じられていることはご存知のことと思います。しかし、実は和歌山にはもう一つ第2の「消えた年金」問題があります。それは、グリーンピア南紀の払い下げと賃貸借の問題です。今日、東京から超党派の国会議員がグリーンピア南紀の視察にいらっしゃるということで、民主党和歌山県連を代表して、阪口直人さんと一緒に参加してきました。
 年金福祉事業団の合理化政策によって、全国13ヶ所の大規模年金保養基地(グリーンピア)が自治体などに安価で払い下げられました。年金の122億円をかけて建設されたグリーンピア南紀は那智勝浦町と太地町に2億7千万円で売られた(押し付けられた)のです。
 そしてその施設を中国系の会社が運営したいと言い出しました。ここまでは良かったのですが、問題は①運営会社がホテルにはしないと言っていたのに、5つ星のホテルにしようとしている。②大幅な計画変更や進捗の遅れが生じている。③那智勝浦町の持分だけ借りて、山を切り崩して開発しようとしている、などなど。
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 そして、1番の問題は、10年間借りた後、運営会社が譲り受けたいと言えば、それまでの10年で支払った賃料1億6千万円を譲渡のための金額とみなして、それ以上払わなくても良いという点です。どうしてそんな契約なのか、なんでそんな契約を結んでしまったのか、最大の疑問です。それも町が買った値段よりも9千万円も安い。まさに???です。
 そもそも、建設費用の122億円は国民から国が預かった「年金」です。その施設を売るのであれば、同じ値段か、限りなくそれに近い値段でなければ使った年金を回復できません。使った年金を回復させる義務があると思います。バブルや減価償却で目減りするのは仕方ありません。しかし2桁も変わってしまうんでしょうか?建物も老朽化し始めているとはいえ、手を入れれば十分使えます。それは今日見てきたからはっきり言えます。
 勝浦町議会の寺本議長さんが教えて下さったのですが、役場近くのホテルも廃業したものの、3億円ほどかけて改修したら、今はわんさかお客さんが入っていると。なんか素直にうなづけないことが行われています。こうやって年金が「消えて」しまうんやなぁと思ってしまいました。
 私が直接どうこうできないのが残念なのですが、良識ある議会や役場の皆さんにがんばっていただいて、正していただきたいと思います
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2007年06月14日

6月議会21日開会

 今日、議会の日程や運営について決める「議会運営委員会」が開かれ、6月の定例議会は21日から7月11日までの21日間と決まりました。
 今回の議会では議員が市執行部に対し施策について聞くことができる一般質問をさせていただくことになりました。所属会派の民主クラブはベテランの先輩議員さんばかりで、私に質疑の機会を与えて下さいました。目下質問の中身を思案しているところです。今回は福祉行政、財政問題、行政改革の中からある程度しぼって質疑したいと思っています。
 また今日は14時から財政制度、特に今国会に提出され審議中の新しい地方財政再生制度についての説明会が行われました。今後、これまで一般会計しか見てこなかった制度から、特別会計や公営企業・行政法人の会計も市財政の健全度合いを測るための指標に含まれることになります。そもそもそれが当たり前で、そうでなかったことがおかしいのです。また、表に出にくい赤字が隠れ借金と言われて、ある日突然破綻するということが起こりえたのです。
 今の和歌山市は下水道事業、土地造成事業、国民健康保険で大きな赤字を抱えています。その総額ざっくりと言って165億円余り。正直、こればっかりは起死回生の一手などありません。
 市当局は財政危機を発令しましたが、これからどうするのか、具体的なことは言っていません。精神論だけで危機を乗り越えることはできません。拙いながらも、私も何かお役に立てたらと思っています。それが私の役目です。

2007年06月15日

水泳インターハイ県予選

 夏が間近となって来ました。この時期は色々なスポーツの大会で熱い時期でもあります。
 今日は支援者のお嬢さんが出場する水泳インターハイ県予選へ応援に出掛けました。
 大会が行われたのは、秋葉山の水泳場。実は生まれて初めて秋葉山の水泳場へ行きました。夏休みになると開放されているのですが、今までなぜか近いのに行くことがありませんでした。
 競技は今日明日の2日間行われます。そのお嬢さんが出場されるのは100m背泳ぎとメドレーリレーの背泳ぎ。彼女は水泳の選手だと知っていましたが、泳ぎを見るのは初めて。なんかすごく緊張しました。
 合図と共に勢いよくスタートし潜行、浮上して腕で水をかきます。順調よく進み、ターンして2位との差をどんどん引き離し、そのままトップでゴール!松岡修造ばりに大声で応援したかったのですが、回りが意外とおとなしく、一人だけヒートアップするのもどうかと思ったので、心の中で腕をブンブン振り回して、大声あげて応援しました。やっぱり応援してる子が勝つとめっちゃうれしいですね。私を応援して下さった皆さんもこんな心境だったのではないかと思いました。
 試合の合間に支援者の方とお話をしました。実は和歌山には「長水」と呼ばれる片道100mのプールがないそうです。確かに秋葉山も片道50m。実際全国大会が行われる会場は全て片道100mだそうです。和歌山の選手は50mに慣れてると100mを泳いだときに感覚が狂うのだとか。秋葉山は屋外で屋根がないので空を見て泳ぐとまっすぐ泳ぎにくいそうです。ターンがある分、ロスタイムもある。だから和歌山の水泳はなかなか伸びないのだと。
 布団の上で泳ぐ練習してもうまくはなりません。ジャマイカのボブスレーのようなことはまれなことです。ビック愛が建設されるときに100mプール建設の話もあったそうなのですが、水泳連盟公認の施設を整えるには予算が足りなくて流れてしまったそうです。ここにも予算の壁が…と思ってしまいました。
 たとえ壁は厚くとも、何かいい方法があるように思うのだけどなぁと考える今日この頃です。

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2007年06月17日

阪口直人 事務所開き

 今日は阪口直人さんの事務所開きが行われました。本当にたくさんの方々にお出でをいただきました。ありがとうございました。雨を心配しましたが、梅雨の始め休みでホッとしました。
 党本部を代表して平野博文代議士、連合和歌山の村上会長、部落解放同盟の中澤委員長にご挨拶いただきました。
 阪口さんから決意表明をさせていただいた後、みんなでガンバロウを三唱し事務所開きは終わりました。
 阪口さんはその後、隊員6人を引き連れて県下縦断自転車キャラバンに出掛けました。今日は田辺まで行く予定で、少しきつい雨に打たれながらも無事田辺に着いたと夕刻に報告を受けました。明日は勝浦まで行く予定です。見かけられましたら、ぜひご声援をお願いいたします。

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2007年06月22日

6月定例議会開会

 今日から(厳密に言えば、日付が変わってしまったので、昨日から)6月定例議会が始まりました。前にも書きましたが、会期は今日から7月11日までの21日間です。
 この議会から頂いた議会内での役は、「建設企業委員会副委員長」、「環境保全特別委員会委員」、「市議会だより編集委員」です。
 来週25日(月)13時から(予定ですが)一般質問に立ちます。打順は3番目です。今日、ようやく原稿が出来上がりました。下手に読まないよう、練習します。中身は財政問題と福祉行政について。詳しくは25日に質問が終わってから、原稿を載せたいと思います。
 お昼過ぎ、原稿を書いていると、小学校時代の恩師が会派控室に訪ねて来て下さいました。学校の先生ですから、市役所の中でも学校教育の部署にいらっしゃるそうです。その先生は生徒会の顧問で、私は生徒会の役員をしていたので、お世話になりました。久しぶりにお会いできてうれしかったです。

 今は夜中の2時半。ついさっき帰ってきました。なぜそんなに遅いのか?それは、実行委員をやっている「紀州よさこい祭り」の準備をしていたからです。去年は単なるボランティアスタッフの一人でしたが、今年は2段階昇格して実行委員をさせていただいています。で、祭り当日のボランティアスタッフに沿道整理などをお願いするグループのチーフです。去年の不備や反省点を踏まえて、観客の方にも、ボランティアの方にも、踊り子さんにも楽しい時間をすごしていただくよう、しっかりがんばりたいと思います。
 ちなみに今年の祭りは、8月18・19日にけやき大通りで、海祭りは7月16日に片男波で行われます。ぜひお出で下さい。

2007年06月23日

「議員」への固定観念

 選挙が終わって2ヶ月が経ちました。本格的な議員活動を始めさせていただいています。
 たった2ヶ月ではありますが、しかしこの2ヶ月の間に色々な「固定観念」と顔を付き合わせることになりました。
 一番初めは、「先生」という呼び方。当選したその時から「先生」と呼ばれました。28.9才の若造が「先生」と呼ばれる、自分の中ではかなりの抵抗がありました。当然、変えていただくようお願いしました。理屈をこねれば、私は和歌山市議会「議員」にしていただいたのであって、和歌山市議会「先生」になった覚えはありません。しかし、慣例だったり、他の議員さんの手前、私だけ特別扱いできなかったり…。中にはご理解をいただいて、山本「議員」と呼んでくださる方もいらっしゃいますが、やっぱり9割ぐらいは「先生」です。
 無理に抗って、混乱を招いたり、困らせたりしても意味がないので返事はしますが、今でも慣れたくはないと思っています。

 あと、議員は必ず車に乗る。私が自転車で登庁したら驚かれました。というか、議員だと思われていませんでした。「どちらにご用ですか?」と警備員さんに声をかけられたぐらいです。別に選挙のときだけのパフォーマンスじゃなく、昔から自転車で走りまくっていますので、自分にとっては普段通りのことをやっているだけなんです。自分にとっては特別でも何でもありません。ちなみに、警備員さんにはその反動で、今はしっかりと覚えてもらっています。

 そして、自分で何もかもやったらあかんようです。つい秘書時代のクセで、何でも自分でやろうとするのですが、市の職員さんが気を回して、やってくださるときもあります。私を待ってくださっているときもあります。分かっていても、少しはお願いして、手伝っていただかなくてはいけないですね。

 回りにはまだまだ分からないこと、知らないことだらけです。ただ、幸い私の周りにはベテランの先生方ばかり。分からなければ、ちゃんと教えてくださいます。そのことがうれしいですし、感謝しています。

2007年06月24日

マレーシアってどんな国?

 今日は朝から阪口事務所におりました。少数精鋭でやっているので、事務局次長の出番はうんとあります。
 お昼過ぎから、県国際交流センターで行われた「ちょこっとコンサート」に参加しました。今回はマレーシアについて知る回でした。和大のシステム工学部で勉強されているムンアティさんとファイザーさんがナビゲーターをして下さいました。
 初めは映像を使ってマレーシアについて、クイズ形式で教えてもらいます。マレーシアは文化や食事など、色々な面でマレー系と中国系、インド系が共存していることを知りました。また、たくさんの観光地があることも知りました。

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 次に、ナビゲーターのお二人がマレーダンスを披露して下さいました。手の細かい動き、全身を使っての表現など、非常にきれいでした。私を含めた10人ほどが、前に出て代表でお二人からダンスを習い、一緒に踊りました。
 そして、マレーシアのじゃんけんを習い、みんなでじゃんけん大会です。日本との違いは、チョキが鳥になっていることで、勝ち負けは変わりません。小学6年ぐらいの女の子と二人残ってしまい、勝負して彼女が勝ちました。もし勝ってしまったら大人気なくてカッコ悪いなぁと思っていたので、ホッとしました。彼女は賞品でマレーシアの絵葉書セットをもらっていました。
 最後にお菓子のつかみ取りがあって、マレーのドリアンキャンディをもらいました。どんな味か楽しみです。次はどこの国なのでしょうか?次も参加したいと思います。
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2007年06月25日

一般質問やりました!

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 今週の議会は一般質問ウィークです。私も早速機会を頂いて、今日質問に立たせていただきました。昔なら私のような駆け出しの議員は質問なんかできず、先輩方の質疑を聞いて、2期目ぐらいから質疑に立つのが通例だったと聞きました。しかし時代は変わり、うちの会派の先輩方は、場数を踏んでなんぼやから、どんどん行け!と言って下さいます。
 一般質問1日目の3番バッターでした。写真は質問を始めてすぐのものです。頭から間違えてしまい、議場に笑いが漏れました。後ろの北野議長も笑顔です。
 では、今日の質疑の議事録を記します。なお、これは原稿ベースで、速報版です。実際の議事録は若干異なることをお含み置きください。正規は後に発行される議事録に拠ります。

《質問》
 市民の皆さん、先輩同僚議員の皆さん、市幹部の皆さん、こんにちは。民主クラブの山本忠相です。先の選挙におきまして、2,660票を頂いて当選をさせていただきました。実績のない若者に対する有権者の皆様のご期待のお心がこの結果であると深く心に刻んでおります。今回の議会では最年少、唯一の20代。しっかりと若者の声を聞き集め、活動につなげていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、議長のお許しをいただきましたので、財政問題と福祉行政の2つの分野について、質問をさせていただきます。

 まずは財政の問題についてです。去る6月15日、北海道夕張市の財政破たんなどを受け、財政悪化の早期是正策を盛り込んだいわゆる「地方公共団体財政健全化法」が参議院本会議において与野党の賛成多数で可決、成立しました。この法律は財政の健全度を測る基準としてこれまでの一般会計のみに基づく評価に変わって、国民健康保険事業、介護保険事業、下水道事業、土地造成事業などの特別会計や公営企業の会計をも含めた「連結実質赤字比率」という指標が新たな基準として導入されるものです。
 それに先立つ6月13日、市長は定例記者会見において、「法案が成立すれば、和歌山市が財政再生団体に転落する恐れがある。」と述べられ、また、下水道料金の値上げなどの措置にも触れられたと聞き及んでおります。
 2005(平成17)年度の決算では、下水道事業で約105億円、国民健康保険事業で73億円余り、土地造成事業で約56億円と多額の累積赤字を抱え、のっぴきならない状況となっています。
 「地方公共団体財政健全化法」の言う健全化団体と再生団体の基準となるべき数値は、後々総務省が決定し発表されることになりますが、イエローカードとレッドカードの差は歴然としています。また、その基準数値の発表を待たなくとも、本市の赤字解消は一筋縄ではいきません。市長は「全庁的な赤字削減の取り組みを進める」と述べておられますが、どのようにしてこの「地方公共団体財政健全化法」に対応し、財政危機に対処しようとされているのか、市長のお考えをお伺いします。

 また、財政問題に関連して、この台所事情が大変苦しいとき、気になるのが予算の使いきりの問題であります。私の母親も毎日、新聞に折り込まれるスーパーのチラシを見比べて、同じ卵でも少しでも安いところで買う、そうして予算を余らせて別の物を買う、または余りを積み重ねていざというときのために貯金したりと、相当の工夫をしております。市民の中には、「市は予算を使い切るのが美徳で、まじめな公務員さんはそれを忠実に実行している」と思っていらっしゃる方もおられます。家計を預かる方からすれば、予算の使い切りは理解されません。
 そこで、本市では未だに予算の使いきりが行われているのかどうか、また改善されているとすれば、どのように改善されているのかをお伺いします。
 次に、税を納めるということに対して、先日市民の方から、こんなお話を伺いました。県の自動車税と、市の軽自動車税の納付書がほぼ同時に届いたらしいのですが、県の納付書にはコンビニでも支払えるようにバーコードが付いていたけれど、市の納付書には付いていない、仕方がないから市の納付書に合わせて、銀行で支払った、ということです。確かに私の手元に届いた原付バイクの納付書にもバーコードはありませんでした。市民生活者のライフスタイルが多様化し、必ずしも銀行や郵便局の開いている時間に行きにくい方もいらっしゃると思います。また、IT技術の進歩により、インターネット上での決済も安全かつ確実に行えるようになっています。
 そこで、市民の利便性を図り、かつ税の収納率の向上を図るために、納税者に対して多くの選択肢を提供して、個々人に合ったものを選んでいただけるようにするのが、行政におけるサービス精神ではないかと考えますが、本市の現状と見解をお伺いします。

 次に、福祉行政についてです。本市では介護予防の拠点として市内8カ所に地域包括支援センターを設置し、保健師や介護支援専門員など従事者の皆さんで介護予防のケアプランの作成や虐待の相談業務などを実施されていると思いますが、一部の自治体では人員不足などでケアプランの作成に追われ、認知症患者をめぐる相談業務など、他の業務に支障を来たしているところもあると聞き及んでおります。
 高齢化が進む中で、特に保健・福祉等の関係部局や機関との連携強化を図るなど、介護に関する業務を円滑かつ適切に行っていただかなくてはなりません。
 介護予防は高齢者が介護を必要とせず、元気で生き生きとした生活が送れるようにするとともに、増加し続ける介護給付費を抑制するためにも重要な取り組みであります。そのためにはまず、利用者である高齢者の方々に介護予防の必要性を認識してもらうことが重要だと思います。介護予防事業の対象者として認定する特定高齢者は、65歳以上の高齢者の5%と国では想定しているようですが、本市ではどのくらいいらっしゃるのでしょうか、人数と割合をお示しください。また、今後増え続けるであろう高齢者に対する介護予防の重要性をいかに理解していただくか、そのための取り組みをさらに充実すべきだと考えますが、これに関する見解と具体的な施策があれば、お聞かせ下さい。
 以上、お伺いして、第1問とさせていただきます。 

《大橋市長 答弁》
 今国会で可決された「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づく、新たな地方財政再生制度が施行されるのに当たり、財政の健全化を判断する指標の1つとして地方
公共団体のすべての会計の実質収支に着目した「連結実質赤字比率」が導入されます。
特別会計で、多額の累積赤字を抱え、毎年赤字が増え続けている本市にとって、この「連
結実質赤字比率」は、平成17年度決算では、全国1844の市区町村でワースト11位と、大変厳しい状況にあります。
 現行の財政再建団体に相当する「財政再生団体」になれば、原則として市債の発行が制限され、道路整備や学校建設などの社会資本の整備に必要な事業が事実上できなくなりますし、更に、市民の皆様に対して重い負担増と著しいサービス低下が求められることとなりますので、何としても財政再生団体に陥ることだけは、避けなければなりません。
 この難局を乗り切るためには、まず何より、全職員で危機意識を共有し、一丸となって、財政健全化に取り組むことが必要であると考えています。まず、危機意識の共有については、私が各局と各局が抱える課題について話し合う「朝の会」において、新たな地方財政制度について説明を行うとともに、各職員に対しても和歌山市の財政状況を説明する通知を行いました。更に、財政健全化に向けた方策を取りまとめるため、去る5月14日に、関係各局に「地方財政再生担当」と「行財政改革推進担当」の発令をし、全庁的な検討体制を整え、現在、財政健全化策の検討に入っているところです。
 新たな危機的局面を迎えておりますが、必ず克服することができるという強い信念を持って、市民の皆様のご理解を得つつ、この夏までに、全会計で、累積赤字を減らしていく財政健全化策を取りまとめ、9月議会以降に諸議案を提案し、何としても赤字体質からの脱却と累積赤字の解消の目処がつくようにしたいと思っています。


《名越財政局長 答弁》
 翌年度の予算削減を恐れ、入札差金などで余った予算を無理に消化するいわゆる「使い切り予算」については、単年度予算主義が原因の1つとされています。
 本市では、「使い切り予算」の弊害を排除するため、平成17年度の予算編成方針において、予算執行段階で、事務事業の執行方法、基準などについて、創意工夫により節減された一般財源の2分の1以上を翌年度の予算に加算する「成果上乗せ方式」による予算制度を定め、平成18年度予算編成から本格的に導入しています。このことにより、節減された一般財源効果額を、平成18年度予算編成では、約1,500万円、平成19年度の予算編成では、約5,900万円を各部局の財源配分額にそれぞれ上乗せするなど、事務事業の効率化と2箇年に渡る予算編成の考え方に立ち、「使い切り予算」からの脱却に努めています。
 これまで本市におきましては、徴収対策や滞納整理など様々な強化策に取り組み、市税収納率の向上と収入確保に努めてまいりましたが、一方で議員ご指摘のように、納税者の立場にたった納税環境の整備など、納税における利便性向上のための取組みは、今後さらに推進すべき税務施策のひとつと考えてございます。
 現在、納税者を取り巻く社会的経済的変化に応じ、市税の納付手段と機会の拡大を図るため、ITの活用により地方税の申告、申請、納税等の手続きを可能にするシステムを構築すべく「地方税電子化協議会」が中心となって、自治体共通のシステム開発と運用が進められておりますが、本市もこれにオブザーバ会員として参加し、このシステム導入の方向性を検討しているところでございます。
 そのほかにも、本市では、納税窓口の庁外開設や開設時間の延長等、納税者が利用しやすい窓口の構築を進めてきたところです。「コンビニ納付」に代表される収納事務の民間委託につきましては、導入や運用に係る経費の問題、個人情報の保護対策等の課題が残されており、今後その費用対効果も含め研究してまいりたいと考えております。
 税源移譲が実現したことに伴い、今後納税者の市税に対する関心が増す中で、納税者の利便性を考慮した納税環境の整備に向け、さらに創意工夫を講じていきたいと考えております。

《有本健康福祉局長 答弁》
 本市の特定高齢者数は平成19年3月末現在、約270人で、65歳以上の高齢者数に対する割合は、0.31パーセントです。
 次に、高齢者に対する介護予防の必要性の周知は大変重要であり、「市報わかやま」や地域包括支援センターを通じて行っています。
 また、平成18年度の介護予防事業は、運動器機能向上事業だけでしたが、平成19年度からは、口腔機能向上事業と訪問型介護予防事業を追加しています。
 今後も、各種パンフレットの配布等を行いより一層周知を図りながら、運動器機能向上事業等の充実に努めて参ります。


《再質問》
 それぞれの質問にお答えいただきました。ありがとうございます。それでは、再質問をさせていただきます。
 「地方公共団体財政健全化法」への対応と、財政危機への対処については理解できました。しかし、今の和歌山市の財政状況、新法との兼ね合いなど、まだまだ市民の理解を得られるところまで行っていないように思います。我々議員のみならず、例えば、この問題についての市民向けの説明会を開くなど、市民ひとり一人の理解を得るための努力が必要なのではないでしょうか。市当局のお考えやご尽力いただいていることがもっと市民に伝わるよう広報活動などをしていただくよう、要望いたします。
 次に、「使いきり予算」についてです。2006(平成18)年度予算から、節約された分の半分を翌年度に上乗せするという制度を導入して、工夫をされているということは分かりました。しかし、この点もそういう工夫をされているということが、市民のもとにまで届いていないのではないでしょうか。市はせっかく努力しているのに、市民は知らない、これは大変もったいないことです。ですから、未だに年度末になると道路工事が多いのは、予算が余って消化しているのだと思っている市民が多いんです。良いことをしているのですから、もっとアピールしていただきたい。その点、より一層の努力をしていただきますよう、要望いたします。
 また、納税者の利便性の向上についてもお答えいただきました。納税者の納税機会を広げるために色々と研究していただいている点はよく分かりました。2003(平成15)年4月の地方自治法施行令の改正によって、各種税や使用料金がコンビニやネット上での電子決済ができるようになりました。政令指定都市では横浜市や川崎市、また本市と同じ中核市では相模原市が住民税や固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税や水道料金を支払えるようになっています。本市でも水道料金が支払えるようになっていることは存じていますが、より一層納税者の利便性を向上できるよう、ご尽力をお願いいたします。

 次に、介護予防についてもお答えいただきました。65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合である高齢化率は本市の場合、本年3月末で22.7%となっています。先月、国立社会保障・人口問題研究所から発表された『日本の都道府県別将来推計人口』では、18年後の2025(平成37)年には和歌山県の高齢化率は35.4%になると推計されています。このような環境の中で、高齢者の方々が介護保険のお世話になることなく、元気で生き生きと生活していただけるような対策は大変重要です。 そこで、先ほどご答弁いただきました、今年度から始まった口腔機能向上事業と訪問型介護予防事業とは具体的にどのようなものかをお伺いして、再質問とさせていただきます。


《有本健康福祉局長 答弁》
 口腔機能向上事業の内容は、口腔機能の減退を早期に予防することで高齢期における食生活を中心とした生活の質の維持向上を目的として、特定高齢者に対して歯科検診を実施し口腔機能の状態の把握と評価を行い、それを基にデイサービスセンター等で、咀嚼トレーニング、ブラッシング指導等を実施します。
 次に、訪問型介護予防事業の内容は、閉じこもり、認知症、うつ等の予防・支援を目的として、これらの状態にある特定高齢者を対象に、保健師等が居宅を訪問して、生活機能に関する問題を総合的に把握・評価し、必要な相談・指導を実施します。
 以上いずれの事業も平成19年7月実施予定です。

《再々質問》
 口腔機能向上事業と訪問型介護予防事業についてご答弁いただきました。
 私は、これらの事業を積極的に展開していただきたいと思います。しかし、市が利用者に対して制度を使うよう押し付けることはできません。サービスを受ける側の高齢者が受けたいと言わなければ、せっかく作った制度も生きてきません。そのためにも制度の存在と仕組みがしっかりと理解していただけるような、効果的な広報活動をしていただけるよう切に要望して、私の質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。

辞める辞めないは…

 「○○だったら辞める」という話が次々と出ています。
 自民党の中川秀直幹事長は5月12日、「参院選の勝利を目指し、政治生命をかけて取り組んでいる」と述べ、参院選で敗北した場合、幹事長職を辞任する考えを示しました。
 安倍首相も6月22日のラジオ番組で、参議院選挙に敗北した際の責任論に関連して「党総裁である私の責任も当然大きいと、ある意味では自覚している」と述べました。
 我が民主党の鳩山幹事長も今日、早稲田大学での講演で、参院選について「負けて幹事長にとどまれるという思いは一切ない。自公の過半数割れを成就できることを勝利と呼ぶ以外にない」と述べ、与党を過半数割れに追い込めない場合は辞任すると明言しました。
 正直、今、国民生活者には政治家が辞めるかどうかなんか、関係ないと思うんです。年金を守ってくれるかどうか、生活が守られるかどうかに関心があって、一政治家の進退はどうでもいいんです。意気込みは分かりますが、今そんなことを言う必要があるのでしょうか。
 そんなことをしているから、国民の気持ちが冷め、政治離れが進み、投票率が下がって、政治が見捨てられてしまうんです。国民に迎合せよとは言いませんが、しかしある程度の距離の近いところにいなければならないと思うのです。
 「生活が、第一」と言うのであれば、決して離れてはならない、そう思うのです。

2007年06月28日

「大滝ダム」ってご存知ですか?

 大滝ダムをご存知でしょうか。実は、大滝ダムは和歌山市民の命の水瓶なのです。
 奈良県吉野郡川上村にあります。昭和34年9月の伊勢湾台風(台風15号)により紀の川流域は大変な被害にあいました。その教訓から、上流域にダムが計画され、建設されたものです。
 しかし、十分な調査を行わないまま建設を行ったため、水を入れたときに地すべりを起こし、完全運用ができないまま今日に至っています。そして、その地すべりに対処するための工事費用の一部を、国は和歌山市に請求しようとしています。
 ダム建設や管理についての法律「特定多目的ダム法」というのがあり、これを使って運用をしています。大滝ダムのように、最初の計画から何度も計画変更され、その度に追加負担を要求されるようなダムに対して、下流域でその水資源を使う自治体が一度その計画に賛成し乗っかってしまうと、例えば財政面からの問題で手を引きたいと思うと、同時に利水権、つまり水を使う権利を放棄しなければならなくなるのです。昭和32年に作られた法律だからかもしれませんが、今の地方分権を推し進めるといっている中で、地方自治体には拒否権が与えられていないのです。
 その上、和歌山市の様に財政が危機的な状況でも、一銭もまけてくれません。財政破綻しても払えと国土交通省は言うのです。一方で同じ国の機関である総務省は、赤字が多いと財政再生処理にかけると言います。片方では赤字を増やさせといて、もう片方では減らせと言う。右の口と左の口で逆のことを言ってくるのです。
 水は守らなければなりませんが、財政も大事です。この八方塞の状況を打開する方法を考えなければなりません。

2007年06月29日

一般質問が終了しました

 今日の議会で一般質問が全て終了しました。来週からは、市当局から出された議案を、担当の委員会に振り分けて、審議が行われます。建設企業委員会は一番たくさんの議案を抱えています。
 今日の議会は、朝にある議員から緊急質問が出されたので、いつもと違うペースで進みました。緊急質問とは、市政の運営に与える影響が大きい重要な議題が持ち上がった時に、どう対処するのかを市当局に対して問い質すことのできる、他の質問より優先して行える質問のことです。今日の緊急質問では、去る22日に読売テレビのニューススクランブルで、旧丸正再開発への市の補助金について放送された中身に対して、市長が抗議をしたことについてと、昨日報道された教育長の辞任についての2点です。
 市長は読売テレビに対し、再三まちづくり補助金について説明したにもかかわらず、放送ではその部分を全て省き、あたかも市長が特定の企業に補助金という名目で公金を不正に支出しているかのごとく印象付ける編集を行い放送したとして、読売テレビに対して昨日付けで抗議文を送ったものです。
 これに対し、事実と違うからといって抗議文を出していたら、放送の度に毎度毎度抗議文を出すのか、要は見る側の問題であって、一々反応しなくてもよいという趣旨の質疑が行われました。
 また、教育長が7月末で辞任したい旨の辞表を提出したことに対して、前任の教育長も任期途中で辞め、立て続けの任期途中の辞任とはどうなっているのか、教育に政治が介入しているのではないかという趣旨の質疑が行われました。
 これにより、今日の一般質疑は午後から行われ、予定の一般質問は全て終了し、議案の委員会付託が行われました。
 国が3億、県が1億、市が2億、合計6億円の補助金。決して安くはないです。しかし、市もめちゃくちゃな財政難。一般企業のやることに、行政がそこまで首を突っ込むのもどうかという気もします。
 何より、今日で一般質問が終了。来週から委員会に舞台を移します。

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